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四万十川

四万十川の鮎

種名  アユ
学名  Plecoglossus altivelis
分類  サケ目アユ科
分布域  北海道(西部以南)〜九州
すんでいる所

 中流〜河口、湖沼の中層

全長  10〜30cm
繁殖期  8月〜12月
地方名  あい
 アユは、日本の国魚とされる魚で、1846年オランダのシーボルトによって、初めて世界で紹介されました。ちなみに鮎という漢字は中国ではナマズのことを指しますので注意して下さい。
 みなさんご存じのように、水のきれいな川にしかすまないので河川環境の変化によって全国的にも年々減少の一途をたどってます。そんな背景があり、現在では日本各地で琵琶湖産のコアユ(湖アユ)が放流されています。琵琶湖産のコアユの餌はプランクトンなので、もともと川にいる天然の海アユの半分くらいの大きさにしかなりません。でも、川に放流されると海アユと同じように石などについている付着藻類を食べるのでもう少し大きくなります。
四万十川の鮎

 アユ好きな人たち、川漁師さん、専門家の方々の関心は、海アユと湖アユの間で交配が起こるかどうかなのですが、両者間では交配は起こりません。放流されるコアユのほとんどが産卵期の前に獲られてしまうことや、もし獲られなくても産卵期が海アユよりも1ヵ月も早く時期がずれていることが幸いしているらしいので安心してください。

 アユがいる川底の岩の表面にはアユが付着藻類をかじった「はみ痕」が見られます。漁師さん達はこのはみ痕を目印にどの辺りがよいか確認しているそうです。でも、経験豊富な漁師さんは川の中に足を入れるだけでアユがいるかどうか分かるそうです。アユの好む水温を漁師さんの足が知っているのです。話がそれましたが、アユが縄張りを持つのは川底の限られた付着藻類を争って食べないといけないからなのです。アユの縄張りの範囲は約1平方メートルと言われています。一日に20gものコケを食べるアユは縄張りを持ってそこに侵入するアユを追い払おうとします。この習性を利用した漁法が「友釣り」です。でも、縄張りを守っているアユも大きな群アユが侵入してくるとすんなり傘下に入ってしまうのです。理由は簡単。なぜなら、敵を追い払ってばかりいると時間ばかりかかって自分がコケを食べる時間がなくなるからなのです。アユ釣りを楽しみにしている人にとっては、アユがたくさんいることよりこの「縄張りアユ」がたくさんいることの方が大切なんだそうです。だいたい1平方メートルに0.7匹が友釣りに最適と言われます。
 アユの幼魚は全身銀色ですが、成魚になると背側は青緑色で、腹側は銀白色、えらぶたの後ろに黄色い斑点があるのが特徴です。養殖のアユは背中を除き全体的に銀白色をしてきれいです。昔アユがたくさんいた頃は川端に行くだけで、スイカを切ったときのようなアユの匂いがプンプンしていたそうです。今でも、とり上げたばかりのアユはスイカのような匂いがすると言います。

 晩秋に川で生まれたアユは海へ下り、春に川に帰ってきます。これが遡上です。海の水温と川の水温が同じになる頃だそうです。この頃の大きさは7〜8cmで、成長のいいアユから順にのぼっていくので最後の方になるとアユは小さいそうです。水温が高くなり始める5月から本格的に成長して、2〜3ヶ月で20cm以上になるものもあります。8月末から降雨のたびに川を下り始め、10月に入ると成熟し産卵期に入ります。産卵期のアユは「サビアユ」と呼ばれ、全体的にさび色になりヒレが長くなります。そして水温が14〜19℃になると、海水の入り込まない砂や小石が安定した深さ10〜数十cmの平瀬で卵を産みます。特に水温が3〜5℃急激に下がるとよい刺激になって産卵を即すそうです。四万十川では赤鉄橋下付近が産卵場となっていて、11月頃は橋の上からでも群がり飛び跳ねるアユが見られます。川面がアユで真っ黒になっています。手づかみでとれるくらいですが、一生懸命次の世代を残そうとしているアユをとらないで下さいね。冬のアユの解禁はこの辺(下流域)では12月1日です。解禁日前にアユをとると違反です!ちなみに、写真が趣味の方は是非ともその解禁日には川においで下さい。川を埋め尽くすように釣り竿を手に極寒の四万十川に佇む漁師さん達は絶好の被写体になります。
 産卵後のアユは体の表面が黒ずんでやせ衰えています。はるばると川を下り卵を産むために体の中の脂肪やたんぱく質の多くを使ってしまうからです。産卵前と後では、脂肪は70%、タンパク質は40%も減っているそうです。産卵のためにこんなに力を使い果たす魚は珍しいそうで、冬場の水温低下やえさ不足も重なりこうしてアユは短い一生を終えます。たまに冬を越えるアユもいて越冬アユとかフルセと言われるそうです。越冬アユはすべてメスで、体に残った卵の分解物が栄養となって冬を越えられると考えられています。
 四万十川流域では、友釣り(友掛け)、投網、ゴンブリ、シャクリ、注連縄(しめなわ)、地曳網、張り縄、火振りなどなど、アユのためだけでも色々な漁法が今なおあります。なお、アユをとるには許可証がいりますので、漁協組合で購入してください。

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